【活動報告】パスウェイズ・ジャパンが目指していること

パスウェイズ・ジャパン(PJ)が目指していることをお伝えします。

まず、「パスウェイズ・ジャパン(Pathways Japan)」という団体名に込めた想いから説明させてください。一般的には、「道筋」や「小道」と訳される「Pathway」。ケンブリッジ英語辞書には、「a series of actions that can be taken in order to achieve something(何かを達成するために取る一連の行動)」という説明が書かれています。

PJは、この「パスウェイズ」という言葉に、二つの意味を託しています。

― 祖国を追われた難民の方々に、日本での受け入れを通じて、安心して生き延びる道筋を提供すること。

― 日本における教育機会を通じて、難民となった若者たちに未来への道筋を提供すること。

PJが取り組むこの民間主導による難民受け入れは、世界各国の市民団体が中心となり、それぞれの地域で取り組んできた歴史があります。

第二次世界大戦後の難民受け入れにおいて、これまで中心的に動いてきたのは、難民を生み出す国に隣接する周辺の国々や、難民条約に加入している各国政府でした。しかし、東西冷戦の終結をきっかけに、紛争や人権侵害により難民となる人々が増え続け、各国政府だけでは十分な対応ができない状況が恒常的になりました。そういった難民を生み出す環境の変化を受け、政府による難民保護を補完する位置づけとして、民間による受け入れが拡大してきたのです。

特に、2011年のシリア難民危機以降、民間による受け入れは拡大し、カナダは、先進的事例として注目されてきました。国連総会で2018年に採択された「難民に関するグローバル・コンパクト」においても、政府による受け入れを補完する、第三国への補完的な受け入れの道筋(Complementary Pathways for Admission to Third Countries)として推奨されています。

今、世界では、毎年100万から300万人が祖国を追われています。そして、とりあえずは国外に逃れたものの、3,030万人が、安心して生きられる避難先を求め、仮の避難先で留まっています。

PJが、民間主導での難民受け入れを日本にも呼び込みたいと強く願うのは、このように避難先を求め長年待ち続けている多くの難民の人たちがいるからです。

では、政府ではなく、「民間」だからできる難民受け入れとはなんでしょうか。

政府の受け入れにおいては、ある程度の予算をもとに、より脆弱性の高い人を保護できるという役割とメリットがあります。たとえば、紛争で親を亡くした子どもや、障害を負った人、高齢者。先進国である日本であれば、日本だからこそ受けられる医療などもあるでしょう。世界各国が責任の分担をしながら難民の保護を引き受けることが求められるなか、こういった手厚い支援が必要な人たちを積極的に受け入れることは、政府の責任とも言えます。

一方で、民間による受け入れでは、主導する民間団体が、社会におけるさまざまなリソース(企業、学校、地域市民など)をつなげ、迅速に連携して、受け入れを進めることができる強みがあります。十分な資金をすぐに確保することは簡単ではないですが、今、PJが取り組んでいるように、民間による難民受け入れを応援したい市民一人一人の力を集めて、資金を作っていくことも可能です。

PJでは、教育機関と連携し、留学生としての受け入れを進めていますが、企業と連携し、就労を通じた受け入れもひとつの道筋となります。先日、ニュースでは、ある市民の方が知り合いの難民の人を呼び寄せるために、身元引受人となり、企業が雇用するかたちで日本に受け入れたという事例が紹介されていました。難民のために、多くの方々が何かできることをと動いていることに、励まされます。

PJの事業は、PJだけでは実現しません。

PJは、多くの皆さんとともに、教育を通じて、難民の新しい道を切り拓いていくことに取り組みます。引き続き、応援よろしくお願いします。

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