アフガニスタンの若者が日本で希望の道を歩むまで

希望の道を共に歩む
伴走サポーター募集キャンペーン
あなたの寄付が難民・避難民の若者の未来への一歩に

11月より開始した伴走サポーター募集では、すでに温かいご支援をお寄せくださった方もおり、心より感謝申し上げます。

より多くの難民・避難民の若者に日本での希望の道を広げるため、12月末までに30名の伴走サポーターを募集しています。

前回は、パスウェイズ・ジャパンが行う教育を通じた受け入れモデルをご紹介しました。
今回は、特に応募者が多いアフガニスタンの若者たちの現状についてお伝えします。

2021年8月、カブールが陥落し、タリバンが実効支配を始めて以来、アフガニスタンの人々は深刻な困難に直面しています。

こうした状況下で、母国や周辺国では学びや働く希望を失い、不安定な日々を過ごす若者たちにとって、日本で学ぶ道は未来へつながる希望の道となります。

パスウェイズ・ジャパンでは難民・避難民の学生を「留学生」として受け入れますが、日本に来るまでにも様々な困難があります。日本での生活に向けて、来日前の日本語教育やオリエンテーションを行うとともに、外務省等関係機関と連携を取りながら、若者が日本にたどり着くための道のりを支援しています。

例えば、アフガニスタン国内に住んでいる方が日本に来る場合、下記のような流れに沿って手続きをする必要があります。

様々な権利が制限される状況では、それぞれの手続きが無事に進められるか不安が伴います。また、女性は一人で外出・渡航することが禁じられているため、男性の直系親族が同行する必要があります。男性の親族に何かあった場合には女性自身が身動きがとれなくなってしまいます。

また、受け入れ学生の中には現在アフガニスタンの周辺国に避難している方もいますが、複数の国でアフガニスタンの難民の強制送還も行われており、不安定な状況です。学生本人の状況を密に確認すると共に、すでに日本にいるアフガニスタンの学生や卒業生、関係機関とも連携し情報収集をしながら手続きを進めます。

現在、来年度の受け入れ学生の来日準備に着手していますが、来春無事に学生が来日できるよう、スタッフ一同取り組んでいます。このように日本に来るまでに必要な一連の在留資格やビザの申請、その際に必要な移動費・滞在費等もパスウェイズ・ジャパンで支援しています。

このような困難を乗り越え、無事に日本に到着し、新たに未来を切り拓き始めた学生たち。今年4月に来日した学生が、来日時の歓迎会で行ったスピーチを紹介します。


皆さん、こんにちは

私の名前はアミーナ、アフガニスタン出身です。今晩、皆さんの前に立ち、私の話をすることができて本当に光栄です。この機会を作ってくださった皆さんに深く感謝しています。

私の国では、女性が教育を求めることは、果てしない暗闇の中で光を追い求めるようなものです。私もまた、男女差別、貧困、学校爆破テロの絶え間ない脅威など、日々の葛藤に満ちた平凡な生活を送っていました。しかし、このような困難にもかかわらず、私は夢を持ち続けました。教育が、私が憧れる社会に貢献する力を与えてくれると信じていたからです。

そして2021年8月、すべてが変わりました。私が知っていた世界は一瞬にして崩壊し、私は真っ暗闇の中にいました。かつて私を導いてくれた光、より良い未来への希望は消え去りました。何年もかけて培ってきた勇気と自信は消え去り、夢は手の届かないところへ滑り落ちていきました。

タリバンの支配により、教育への扉は閉ざされました。学校も大学も女性の入学は禁止され、私の自由は家の壁の中に閉じ込められました。これ以上事態が悪化することはないと思っていましたが、さらなる制限が続きました。女性は一人で旅行することも、公園を歩くことも、単に公共の場に存在することも禁止されました。今日、私たちがここに集ったように、何百万人のアフガニスタンの女性はこのような状況に置かれています。夢は悪夢に変わり、恐怖は勇気に取って代わりました。

しかし、私は信じられないほど幸運だったと思います。パスウェイズ・ジャパンは、私から奪われた教育を与えてくれただけでなく、私が失っていた勇気と自信を取り戻してくれました。タリバンの支配下で、私は自分がどうなるのかわからず、不確かな未来を恐れていました。しかし今、日本とパスウェイズ・ジャパンのおかげで、私は迷うことを恐れなくなりました。私は再び夢を見る力を取り戻し、明るい未来を思い描き、目指す自分になるために努力することができるようになりました。

タリバンがカブールを掌握したとき、彼らは女性を社会から抹殺しようとしました。女性の権利を剥奪し、メディアにおける声を封じ込め、学校や職場から追放し、家に閉じ込めようとしました。私たちを無にしようとしたのです。

しかし、私たちは無ではありません。私たちはたくましく、強い存在です。私たちは、すべての女性にふさわしい教育、自由、そして未来のために闘い続けます。

ご清聴ありがとうございました。


このように、母国で突然夢を失った若者にとって、日本への道は「希望の道」になっています。

パスウェイズ・ジャパンでは、日本で教育を受け未来を切り拓く機会をより多くの若者へと広げられるよう、継続的な寄付で支えていただく「伴走サポーター」を募集するキャンペーンを行っています。キャンペーンは12月末まで、30名の新たな伴走サポーターの参加を目標にしています。

若者たちの未来へと続く「希望の道」は、皆さま一人ひとりのご支援によってつくられています。

ぜひ、この機会に伴走サポーターとしてご参加ください。

■ ご支援の方法
毎月の定期寄付のほか、年ごとのお支払い(10,000円/年〜)もお選びいただけます。 ご都合に合わせて、無理のない形でご参加いただければ幸いです。

・パスウェイズ・ジャパンは、2024年10月1日付で内閣府より公益財団法人として認定されました。これにより、皆さまからのご寄付は税制上の優遇措置(寄付金控除)の対象となります。詳しくはこちらをご覧ください。

■ 若者たちの「今年の一歩」「来年の歩み」を公開中
キャンペーン期間中、難民・避難民の学生・卒業生から寄せられた声を、ウェブサイトやSNSで掲載しています。

こうした声のシェアも大きな力になります。ぜひご覧いただき、周囲の方にも広めていただけましたら幸いです。

皆さまのあたたかいご支援・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

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