グローバル難民フォーラム2023参加報告②1日目・全体会合

4年に1度の難民に関する国際会議「グローバル難民フォーラム 」が、12月13ー15日までスイス・ジュネーブで開催され、代表理事の折居が参加してきました。4回に分けてフォーラムの参加報告をお届けします。

*****

オープニングでフィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官の基調講演、そして共同開催国である6か国の発言があり、日本政府より上川陽子外務大臣によるプレッジの発表等がありました(詳細は外務省ウェブサイトを参照)。人道支援・平和構築・開発援助を連携させて難民の包括的な支援を行う取り組み(HPDネクサス)をリードすることや、国内外で教育・職業訓練を通じて難民の自立を支援すること、そしてウクライナ避難民約2500人を含む国内での難民の保護の拡大と、これら支援をNGOや大学や企業と連携して行うこと等の発言がありました。さらに政府として進めてきたシリア難民の留学生受け入れに加えて、新たな国からの受け入れプログラムを開始することも発表されました(発表の全文はこちらから)。

そしてこの日の全体会合の最後のセッションで、今回から始まったマルチステークホルダー・プレッジ(MSP)を代表者が発表し、プレッジに貢献する各組織が立ち上がって連帯を示すというセッションが始まり、「技能(就労・教育)を通じた補完的パスウェイズ」のMSPについて、「難民の就労を通じた移動に関するグローバルタスクフォース」と「第三国への教育パスウェイズ・グローバルタスクフォース」の2つを代表する形で、パスウェイズ・ジャパンから折居が宣言を行わせて頂きました。今後5年間で20万人の難民を就労と教育を通じて各国に受け入れることがその目標で、パスウェイズ・ジャパンとしてもその実現のため、日本から引き続き貢献をしていければと思います。

プレゼンテーションの模様は、UNHCRのウェブサイトにアップされています。
*折居のプレゼンテーションは、各国代表のプレッジ後、2:27:40過ぎから始まります。https://cdnapisec.kaltura.com/p/2503451/embedPlaykitJs/uiconf_id/49754663?iframeembed=true&entry_id=1_6rl2w8vx&config%5Bplayback%5D=%7B%22audioLanguage%22:%22en%22%7D&config%5Bui%5D=%7B%22locale%22:%22en%22%7D

なお、今回日本からは官民合わせて全体で19の組織または連合体から、35のプレッジが行われています(政府1、企業等4、宗教系団体4、NGO 等10。プレッジ・ダッシュボードより12月15日現在。)。2019年には日本政府と、パスウェイズ・ジャパンのパートナーである日本国際基督教大学財団の2つの組織のみであったことを考えると、この4年間でミャンマー、アフガニスタンやウクライナ等多くの難民・避難民の受け入れが進んだこと、そして日本が共同開催国になったこともあり、各段に多くの組織が、難民の受け入れにコミットメントを示すようになったといえます。

プレッジを行った政府、企業、宗教系団体、NGO/NPOとは、今後2027年に向けて連携して取り組みを進めると共に、この枠組みをさらに広げて、日本の各地でミャンマー、アフガニスタン、ウクライナ等、難民・避難民の受け入れに関わる団体が、国内がでより連携して取り組み、教訓やノウハウを共有することに繋げていければと思います。

*パスウェイズ・ジャパンのプレッジはこちらからご覧ください。