
パスウェイズ・ジャパンは、「誰もが自分の力で未来を切り拓ける世界」を目指し、教育を通じた難民留学生の受け入れをおこなっています。私たちが提供したい「パスウェイズ(道)」は、祖国を追われた難民が安心して生き延びる道と、教育の機会を通じた未来への道。
これまで、シリア、アフガニスタン、ウクライナから難民留学生の受け入れを行い、ここ日本で希望ある未来が切り拓けるよう取り組んできました。
紛争や人権侵害が難民となる若者から奪うものとは
私たちは、祖国を追われ難民となった若者が安心して生き延びる道(パスウェイズ)と、教育の機会を通じた未来への道を提供する活動を行なっています。
世界には戦争や人権侵害などにより、住み慣れた故郷を追われ難民となる人が多くいます。多くの難民にとって、平和と秩序が回復された故郷に帰ることが一番の望みである一方、実際にそれが叶うまでには途方もない年月がかかります。
そして、この現実は、難民となった若者に特に厳しい状況を突きつけます。描いていた将来の夢や計画を全て失い、生き延びることにただ時間を費やす日々。時には、共に逃れた家族や幼いきょうだいを支えるために、食いつなぐための仕事を転々とする人も少なくありません。
そういった難民の若者にとって、パスウェイズ・ジャパンのプログラムは、単なる学びの機会を得ることにとどまりません。失った夢や生きる希望を回復する機会でもあるのです。
私たちの教育を通じた受け入れ「教育パスウェイズ」は、難民となった若者が未来への希望を諦めず、自らの手で未来を切り拓いていけるよう、教育機関と協働して「難民留学生」として日本に受け入れる取り組みです。
自立までを支援する責任ある受け入れを
難民留学生は、多くの困難や命の危険を乗り越え、来日します。しかし、日本での生活立ち上げや新しい環境への適応なども楽ではありません。私たちは、ここ日本で難民の若者が新たな道を切り拓くためには、日本語を着実に身につけることが欠かせないと考えています。そのために、来日後、最低2年間は日本語を学ぶ機会を提供し、その後、大学などの高等教育に進むという手順で支援を行っています。
故郷で負ったトラウマ体験へのサポートが必要な人もいます。大切な家族や友人を残し、自分のみ安全な場所を求め故郷を離れたという自責の念を抱く人もいます。
パスウェイズ・ジャパンは、一人ひとり異なる事情や思いを持ち来日する難民留学生と向き合い、それぞれが適切な支援を受け、学びながら自立に向けて日本で一歩を踏み出せるよう「責任ある受け入れ」を目指しています。
現在、25の日本語学校、18の大学や、さまざまな専門家と連携をし、責任ある受け入れの体制づくりを進めながら、受け入れを行っています。

難民留学生ーシリア出身スザンさんの思い
“2011年3月の東日本大震災直後に勃発したシリア内戦で、スザンの自宅は焼かれ、通っていた大学が爆撃された。隣国トルコに逃れ、内戦で亡くなった父に代わり一家を支えるため、仕事を転々とした。だが、勉強を続けたいという強い思いを手放すことはしなかった。
内戦はスザンから大切な人や時間を奪った。だが、夢を追いかけ、生き延びることの尊さを知っている彼女から希望を奪うことはできなかった。
彼女は今、将来への希望を持って、日本の大学院で平和学を学んでいる。
「将来は難民一人一人が夢を叶え、望む人生を送れるような手助けをしたい。一般的にシリアでは女性が一人で出歩くことすら難しい。家庭の規範、住んでいる地域などによっても違いますが、女性が手にできる自由は男性と同じではありません。でも、女の子たちに伝えたい。自分の夢を追いかけていいんだよって。もっと勉強して、多くの人に思いを伝えられる力を持てるようになりたいんです」”
パスウェイズ・ジャパンは、スザンさんのように、難民という逆境を力に変える若者に未来への選択肢を提示する手伝いをしたいと考えています。
あなたの寄付で実現できること
皆さまからのご寄付は、難民留学生の受け入れと日本での自立に向けて大切に活用させていただきます。例えば、月々のご支援を1年間続けてくださった場合、以下のようなご支援が実現できます。

目安として約100万円あれば、1人の受け入れから自立までを支えることができます。
難民留学生が安心して生き延びる道と、教育を通じた未来への道を切り拓けるよう、皆さまのご寄付をどうぞよろしくお願いします。
団体概要
パスウェイズ・ジャパンについて
パスウェイズ・ジャパンは、難民支援協会の「シリア難民留学生受け入れ事業」を6年目となる2021年7月に引き継ぎ、教育を通じて難民の新しい道を拓くことを目指し、活動を開始しました。
これまでシリアやアフガニスタンの難民留学生受け入れを通じて、機会さえあれば、新たな土地ここ日本で、自らの未来を切り拓くたくましい彼・彼女らの姿を見てきました。もちろん、難民留学生にとって、日本語や日本の文化・習慣を短期間で習得することは容易ではありません。しかし、そうした困難一つ一つを、時に国境を幾度も越えて生き抜いてきた力で、留学生達は乗り越えてきました。また、その奮闘に共感し、東北から沖縄まで、留学生を受け入れ支えようとする人々とのつながりが広がってきました。私たちは、機会を掴もうとする若者を応援したいと考える、より多くの方々と共に、この思いを実現することを目指します。
団体名 一般財団法人パスウェイズ・ジャパン(Pathways Japan PJ)
設立 2021年7月7日
所在地 101-0052 東京都千代田区神田小川町1-8-3 The Office神田501号室