来年度の進学に向け、「PJチューター制度」を開始

皆様のご支援により、年々受け入れる学生が増える中で、大学受験を目指す学生も増えています。そこで、大学学部進学に必要となる「日本留学試験」(EJU)の受験準備を支援するため、ボランティアの方々に学習のサポートをしていただく「PJチューター制度」を開始しました。

大学への進学を希望する留学生にとって関門となるのが、日本留学試験(EJU)という共通試験を受験することです。日本留学試験は日本語力と高卒レベルの学力を測る試験であり、多くの大学で留学生の出願要件として採用されています。

進学希望先の要件に合わせて、日本語と、数学、理科(物理・化学・生物)、総合科目(政治・経済・地理・歴史等の社会科系科目)の内、必要科目を受験します。各科目は日本語または英語で受験可能ですが、日本語で学ぶ大学の学科受験のためには日本語で受験する必要があり、多くの学生は日本語で受験します。来日して2年以内に、日本語自体の学習と並行して、日本語で理数や社会科の試験対策をすることは非常に大変です。さらには、国によって教育カリキュラムが異なるため、日本の試験範囲に合わせて、母国で習っていない内容を新たに学ぶ必要のある学生もいます。また、中には小中高の過程で、紛争等によって他国への移動を強いられ、学習が中断する経験をした学生もおり、そのギャップを埋めることも求められます。

PJチューター制度では、登録頂いた大学生・社会人のボランティアと、サポートを必要とする受験生を一対一でマッチングして、個々の受験生の必要科目と予定に合わせて週1−2回オンラインで学習支援を進めています。2024年12月に最初の説明会を行い、10名のボランティアが登録、その後マッチングを行い、現在は来春に大学進学を目指す5名の受験生に対して、4名のボランティアが活動を開始しています。

チューターの声:柘植さん
自身の大学受験の経験を活かせるボランティア活動に魅力を感じて応募しました。
私にとっても初めての経験でありチュートリアルの方法について試行錯誤している段階ですが、担当の学生さんと相談しながらより良い形を見つけていきたいと思っています。

学生の声:ウバーダさん(シリア出身)
パスウェイズ・ジャパンのこの教育の支援に感謝したいと思います。
日本留学試験のための勉強の仕方がわからず、受験がとても不安だったので、このオンラインチューターの教育支援に申し込みました。
チューターとのオンラインセッションはとても役立っており、このような機会に感謝しています。

「日本留学試験」は次回は6月に実施されるため、受験生たちはそれぞれ試験に向けて学習を進めていきます。


なお、2026年度の大学進学に向けては、進学希望の学生が多く、本チューター制度にご協力いただけるボランティアを引き続き募集しています。詳細はこちらをご覧ください。