退避を求めるアフガニスタン人受け入れに関する政府への要請_2021/11/5アップデート

8月15日のタリバンによる事実上の政権掌握を経て、日本に関わりのある元留学生やODA事業関係者、NGO職員等のアフガン人より、全国の市民に退避への協力の要請が届き、その訴えは現在も続いています。難民を助ける会シャンティ国際ボランティア会パスウェイズ・ジャパン(PJ)、ピースウィンズ・ジャパンの4団体は、9月9日に連名で政府に要請を提出し、官民が協力する形で十分な受け入れ態勢を作り、身元保証人のある方々については受け入れを進めるよう、働きかけてきました。

|政府提出の要請書の内容

|要請へのご賛同結果

本要請には、最終的に以下の賛同をいただきました。
■賛同団体:87団体 賛同団体リスト(9月30日)
■賛同者:785人(行政、大学、法曹団体、国際交流協会、公益法人、NGO・NPO、留学生支援団体、日本語学校等の関係者、法律家、医療者、日本語教師、市民、学生等)

|現状と課題

その後10月に入って日本政府が手配したカタール機で、元々8月に政府派遣の自衛隊機に搭乗予定であった人々が、元大使館員、元JICA職員に加えて、元留学生やNGO職員も一部来日を果たしています(ただし家族帯同は大使館・JICA職員のみ)。また、ビザを取得して、自力で来日ができた人々も一部にいます。

しかし、多くのビザ申請は2か月以上経った今も発給の承認が得られず、カブールからの空路の商用便が10月の間は停止されていたこともあり、民間の人々の退避はあまり進んでいないのが現状です。11月より商用便が再開されたことで、出国自体は可能性が高まりましたが、今後日本への退避ができるかどうかは、政府の今後の政策、そして官民の連携にかかっているのが現状です。

|現在の活動

以上に対応して、9月9日の要請に賛同した4団体は、「アフガニスタン退避者受け入れコンソーシアム」を結成し、受入れに関する「ヘルプデスク」の開設準備を進めています。連絡先等準備ができ次第、PJウェブサイト等でご案内します。

また、現在の課題への政府の対応を要請するため、11月5日に新たな要請文を、アフガニスタン退避者受け入れコンソーシアム、なんみんフォーラム、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの連名にて政府に提出しました。

全国で多くの方々が受け入れのために奔走されている中、今後4団体は、アフガニスタン退避者受け入れコンソーシアムとして、情報集約と発信、アドボカシーの取り組みを進めて行きます。そして、政府と民間で対話を深め、協力して安全を求める人々を受け入れ、日本社会で自立して生活頂けるよう、ご賛同頂いた皆様、各地のNGO/NPO、大学・教育機関、企業等と今後も協力を深めていきます。