タイ出張報告②チェンマイでの「実践者コミュニティの会合」共催

6月12日-13日、チェンマイのパヤップ大学にて、第4回教育パスウェイズ実践者コミュニティ会合が開催されました。この会合は、教育パスウェイズに関するグローバルタスクフォースとパスウェイズ・ジャパンを含む数団体が共催して、教育を通じた難民のためのパスウェイズを実践する関係者が集まり、課題やグッドプラクティスを共有するものです。第1回のパリから東京、ワシントンDCと、今までは難民の第三国定住受け入れ国で開催されて来ましたが、今回は初めて難民の最初の庇護国であるタイでの開催となりました。

会合には、ミャンマーの難民に奨学金等を提供しているタイの大学や財団、ミャンマーの国内避難民の教育に関わる団体、当事者のミャンマー出身の学生達、東南アジア各国の大学や奨学金関係者、国際機関、さらに北米やヨーロッパからも教育機関や政府関係者等合計70名が出席して、ミャンマーの難民・避難民の課題を中心に、様々な経験共有や意見交換が行われました。

政府、国際機関、教育機関、市民社会組織等から70名が参加

タイ国内で、ミャンマー出身の難民・避難民に様々な機会を提供してきた教育関係者や市民社会組織と、国際的に難民・避難民に機会を提供してきた団体が一堂に会することで、新たな協力関係や展望が開ける会合となりました。そして、当事者の学生達からは、機会を掴むことがいかに困難な状況にあるか、直接その声を聞く貴重な機会ともなりました。

グループ毎の討議を通じて貴重なネットワーキングの機会に
タイの大学で学ぶミャンマー出身の学生達との意見交換の様子

現在各国で多くの紛争や戦闘が継続、拡大、さらには新たに発生する中で、ミャンマーにおける内戦や市民不服従運動、そして難民・避難民の課題は、ほとんど報道される機会がないのが現状です。しかし、ミャンマーの情勢はアジアで、また世界全体をみても、引き続き最も多くの難民・避難民を出している人道危機の一つです。今後各国の団体と協力して、パスウェイズ・ジャパンでもどのように貢献が可能か、検討を行って行く予定です。