2026年度渡邉利三国際奨学金授与式:奨学生および卒業生のスピーチ

25名の奨学生と卒業生のうち、以下の学生・卒業生のスピーチを紹介します。学生たちの多くは、授賞式当日、日本語でそれぞれの思いを語りました。
*授与式の様子はこちらをご覧ください。


イズンマウンさん(ミャンマー出身、心理学)

本日はこのような貴重な機会をいただき、誠にありがとうございます。
また、渡邉利三様をはじめ、パスウェイズ・ジャパンの皆様のご支援に、心より感謝申し上げます。

私はミャンマーのサガイン地方、モンユワ出身です。
私の故郷は、現在も誘拐事件、強盗事件やそれによる殺人事件が多発している地域であり、周囲の村では空爆や衝突が起きるなど、非常に不安定な状況が続いています。

2021 年のクーデター以降、通信が遮断され、平和だった日常は一変しました。
私は当時、医科大学の学生として非暴力運動に参加しましたが、平和的なデモに対して発砲が行われ、多くの若者が命を落としました。
同級生がデモ中に射殺されるという現実を目の当たりにし、深い衝撃を受けました。

その後、状況の悪化により学業を続けることができず、大学を離れる決断をしました。
同世代が命を落とし、未来を奪われていく現実の中で、私自身も生きる意味を見失いかけた経験があります。

しかしその経験が、心に深い傷を抱える人々を支えたいという強い思いにつながり、心理学を志すきっかけとなりました。

現在、私は心理学専攻の新入生として学んでおります。
大学では、発達心理学や臨床心理学、社会心理学などを通して、人の心と行動への理解を深めていきたいと考えています。
特に、戦争や避難生活など極限状況に置かれた人々の心理やトラウマについて研究し、実践的な支援につなげていきたいです。

子どもたちは社会の未来を担う存在であり、その健やかな成長は、持続可能な社会の実現にとって不可欠であると考えています。
どのような状況にあっても、子どもたちの心と成長が守られることが、社会全体の安定と発展につながると強く感じています。

将来は、国連児童基金などの国際機関において、児童福祉の専門家として、戦争下で心に傷を負った子どもや若者の回復と成長を支援したいと考えています。
どのような環境にあっても、子どもたちが安心して学び、希望を持って生きられる社会の実現に貢献したいです。

私がここまで来ることができたのは、困難な状況の中でも教育を大切にしてくれた家族、そして多くの支援者の皆様のおかげです。
本日いただいたご支援を無駄にすることなく、学びを社会に還元し、将来は必ず恩返しができるよう努力してまいります。

本日は誠にありがとうございました。


モンエイさん(ミャンマー出身、心理学)

私はミャンマーの大学で土木工学を3年間学び、将来は大学で土木工学を教える教員になることを目指していました。しかし、2021年の軍事クーデターにより国内は大きく混乱し、大学は休学を余儀なくされました。その間、家族とともに安全な場所へ避難し、約1年間を過ごしました。

その後、「何としても学びを続け、自分の将来を切り開きたい」と考え、家族と離れてヤンゴンへ移り、日本語インストラクターとして2年間働きながら、日本留学に必要な知識と資金を準備しました。その後2024年に、日本の大学の留学生別科に奨学金生として入学することができました。現在は、別の大学の人間科学部に進学し、都市デザインやウェルビーイングについて学ぶ予定です。

ミャンマーでは、自然災害や政治的不安定の影響により、都市部・地方を問わず、日常生活に多くの不便があります。特に、公共施設の不足や気候変動による猛暑、洪水、地震、さらに防災対策の不十分さといった問題が深刻です。私は、公共施設やインフラが十分に整っておらず、冠水被害が発生する地域で育った経験から、防災・交通・通信を含めた都市計画の重要性を強く実感しました。

将来は、まちづくりの視点からこれらの課題に向き合い、持続可能で実効性のある都市づくりを通じて、人々が安心して快適に暮らせる社会の実現に貢献したいと考えています。そして、都市計画の専門家として、ミャンマーをはじめとする課題を抱える地域の発展に寄与していきたいと考えております。

最後に、奨学金生として選んでいただいたことに心より感謝申し上げます。この機会を大切にし、学業に励むとともに、将来は社会や地域の発展に貢献できる人材になれるよう努力してまいります。

ご清聴ありがとうございました。


プーウェーさん(ミャンマー出身、経営学)

本日は貴重な機会をいただき、ありがとうございます。
また、奨学金のご支援をくださった渡邉利三様、関係者の皆様に心より感謝いたします。
私はミャンマー出身で、現在、ミャンマーで内戦の影響により、多くの人々が安心して生活できない状況にあります。私の家族もその影響を受け、電気や水が不安定な生活や、将来の見えない不安の中で過ごしています。さらに2025年には大きな地震も発生し、家族の家も被害を受けました。

軍による政変が起きた当時、私はまだミャンマーにいました。軍に反対するデモに参加しましたが、そのデモは銃で鎮圧され、目の前で仲の良かった友人が撃たれて亡くなりました。この出来事は、今でも忘れることができません。

その後、戦闘は激化し、特に私の故郷であるサガイン地方では状況が深刻になりました。インターネットが使えなくなり、各地で爆発が起こるなど、日常生活が大きく変わりました。そのような中で、私は18歳のとき、日本で学ぶという夢を持って来日しましたが、正直に言うと、自分だけが安全な場所に来ることに葛藤もありました。

日本での生活は大変なこともありますが、この奨学金をいただいたことで、経済的な不安が軽減され、安心して学業に集中できるようになりました。このご支援は、私にとって大きな励みとなっています。

大学では経営学を学び、将来、父の事業を支えるために必要な知識を身につけたいと考えています。卒業後は日本の自動車関連企業で働き、技術や品質管理を学びたいと思っています。そしてミャンマーが平和になった時には、その経験を持ち帰り、日本とミャンマーをつなぐ存在として、両国に貢献できる人材になりたいと考えています。

最後になりますが、この奨学金に心から感謝するとともに、ご期待に応えられるよう努力してまいります。ありがとうございました。


ナヒードさん(アフガニスタン出身、医療保健学)

渡邉様、主催者の皆様、そして参加者の皆様、こんにちは。

まず初めに、この機会を賜りましたことに対し、心より感謝申し上げます。この奨学金の奨学生に選ばれたことは大変光栄であり、皆様の寛大なご支援に深く感謝しております。

私はアフガニスタン出身です。現在の政権下では、少女たちはもはや教育を受けることができません。この現実は、私の人生だけでなく、私と同じ境遇にある多くの人々の人生にも深い影響を与えています。カブールにいた頃、私の夢は医学を学び、医師になることでした。しかし、状況の悪化により、その夢は突然奪われてしまいました。それは非常に困難で先行きが見えない時期でしたが、私は諦めませんでした。その代わりに、どんな障害があろうとも、学ぶことへの情熱と、学び続けたいという願いを胸に抱き続けました。

今日、私は大学の放射線医学科に入学できたことに、計り知れない感謝の気持ちと希望を抱いています。かつて思い描いていた医師(MD)への道とは少し異なりますが、医学と密接に関連しており、大好きな分野で歩み続けることができるのです。私にとって、これは妥協ではありません。医療を通じて人々を助けるという同じ目標に向けた、新たな道なのです。

大学では、懸命に学び、知識を深め、社会に貢献するために必要なスキルを身につけることに尽力しています。放射線医学は現代医療において極めて重要な役割を果たしており、この分野に携われることを大変嬉しく思っています。学業を通じて、患者さんを支え、医療従事者を支援し、医療システムの向上に貢献していきたいと考えています。

将来的には、無事に卒業し、社会に貢献できるキャリアを築くことが私の目標です。日本国内の地域社会に貢献するだけでなく、いつの日か、アフガニスタンの人々や、同様の課題に直面している人々の力になりたいと考えています。希望と知識、そして前向きな変化をもたらす存在になりたいと願っています。

改めて、渡邉様および本プログラムに関わってくださった皆様に心より感謝申し上げます。皆様のご支援のおかげで、私のような学生は夢を追い続け、より良い未来を築く機会を得ることができています。

誠にありがとうございました。


ナジャさん(アフガニスタン出身、国際関係学)

アフガニスタンでは、タリバンとアメリカ軍隊の紛争が2001年〜2021年約20年間続きました。 2021年にアメリカ軍はアフガニスタンを撤退し、タリバンが権力を支配しました。国の状況は何から何までも一環と変わってしまい、前政権、アメリカ軍、NATOと働いていた人々や国際的に関わる仕事をしていた人々の命は危険になったため避難することが必要でした。

私の父も仕事や教育の面でアメリカと日本に縁があったため家族の命が危険でした。また、私自身もタリバンが女性に対して教育、働くことを禁止し、約7ヶ月学校に行ける事が出来ませんでした。アフガニスタンからイラン、イランから日本に避難し、日本で高校に入れるまでの期間を合わせて私は、ほぼ一年間学校から離れていました。

高校は日本で続けられ、無事に卒業することができました。しかし、その次に大学に入る壁と向き合わなければなりませんでした。経済的な問題ですぐに大学進学は不可能でした。そのため2年間浪人をし、勉強とアルバイトを頑張りました。そして、大学に合格する事ができ、アルバイトの貯金では大学受験料や入学金を払えることができました。

2年間の浪人生活は今までの人生の大変な経験の一つとなりました。新しい壁にぶつかるばかりで精神的にも難しかったです。けれどもその一方で様々なボランティア活動やアフガニスタンについての講演を沢山することができました。このボランティア活動とアフガニスタンの現在の状況、特に女性の教育と権利について話すことで自分には頑張る責任を感じて、モチベーションと励ましになりました。

でもしかしながら、大学合格後も私はまだ経済的な問題で4年間大学を続けられるのか不安でした。そこで私は奨学金を探しはじめ、パスウェイズ・ジャパン、渡邉利三国際奨学金を見つけ応募することを決断しました。そして奨学生として選ばれ、私の大学に入るにあたっての一番の大きな不安がなくなりました。このような機会を与えてくださったパスウェイズ・ジャパン、渡邉利三国際奨学金に心から感謝を申し上げます。

今大学では国際関係を学んでいます。2つの全く違った環境アフガニスタンと日本で育ったことからこの分野に興味をもった大きな理由となったと思います。特に今回アフガニスタンで経験したことは、人権、ジェンダー平等、女性エンパワーメントについてもっと深く学びたいというきっかけになりました。

今世界ではまだジェンダー不平等と女性の権利は大きな問題として残っています。私は将来この問題を解決する分野で働きたいです。また、日本社会の一員として積極的に活動し、この課題について国内外の両面で取り組んでいきたいと考えています。

以上です。ご清聴ありがとうございました。


ヘイン トイレイン テツさん(ミャンマー出身、国際教養学)

本日はこのような貴重な機会をいただき、心より感謝申し上げます。

私はミャンマー出身で、内戦や政治的混乱の中で人生を歩んできました。その影響は、単に生活の不便さにとどまらず、人の心や人生そのものを大きく変えてしまうものです。

私のいとこの一人は、軍に対する初期のデモに参加しました。しかし、その中で大切な友人を失い、「自分が関わったことで友人が亡くなったのではないか」という強い罪悪感に苦しみ、精神的な病を抱えるようになりました。また、家族の一人は命の危険を感じ、遠く離れた土地へ逃れなければなりませんでした。さらに、私たちは経済的な抑圧の中で生活し、将来への希望さえ見えにくい状況に置かれてきました。

このような現実の中で、私は何度も無力さを感じました。しかし同時に、「この状況を変えたい」「人々の生活を支えられる存在になりたい」という強い思いが心の中に生まれました。困難な環境の中でも学び続けることで、自分の未来だけでなく、社会の未来を変える力を身につけたいと強く願うようになりました。

大学では機械工学を学びたいと考えています。ミャンマーでは、停電が頻繁に起こり、交通や産業の基盤も十分ではありません。これらの問題は、人々の安全や生活の質に直接影響します。私は、エネルギーやインフラの分野で技術を学び、それらの問題を根本から改善したいと考えています。

将来は機械エンジニアとして、社会にとって本当に必要とされる技術の開発に携わりたいです。そして、紛争や不安定な状況にある地域でも、人々が安心して生活できる環境をつくることに貢献したいと考えています。最終的には、ミャンマーの復興と発展に自分の力を役立てることが私の目標です。

これまでの経験は決して平坦なものではありませんでした。しかし、その一つ一つが、私に強い責任感と使命感を与えてくれました。苦しみを経験したからこそ、私は誰かの支えになりたいと強く思います。

この思いを胸に、これからも努力を続けてまいります。

ご清聴ありがとうございました。 


タリクさん(アフガニスタン出身、情報科学)

ご来賓の皆様、渡邉様、そして本日ご列席の皆様、こんにちは。

私の名前はタリクです。皆様からの温かいご支援を賜り、この場に立たせていただけることを大変光栄に思います。私のような学生を信じてくださり、学びを続ける機会を与えてくださったことに、心より感謝申し上げます。

私はアフガニスタン出身です。この国は数十年にわたる紛争と不安定な状況に苦しんできました。2021年にタリバンが再び権力を掌握したとき、私の人生は、他の多くの人々と同様、突然、劇的に変わりました。未来は不透明になり、かつて夢見ていた多くの機会が一夜にして消え去ったかのようでした。

日本に来ることは、単なる場所の移動ではなく、私の人生における転機となりました。新しい言語や文化、そして全く異なる教育制度に適応しなければなりませんでした。孤独感や文化の違い、慣れない環境での成功へのプレッシャーなど、多くの困難がありました。しかし、粘り強さと周囲の人々の支え、そしてより良い未来を築こうという決意のおかげで、私はここで高校を卒業することができました。

こうした経験は、私をより強く、より決意を固いものにしてくれました。それらは、教育の価値を私に教えてくれました。それは単なる個人の達成としてだけでなく、人生や地域社会を再建するための手段としての価値です。

大学では、コンピュータサイエンスを専攻する予定です。この分野を選んだのは、テクノロジーには現実世界の問題を解決し、国境を越えて人々をつなぐ力があると信じているからです。特に、不安定な状況にある国々において、教育や機会の創出を支援するソリューションを開発するなど、社会に貢献できるスキルを身につけたいと考えています。

将来的には、テクノロジーを通じて社会に良い影響を与えられる分野で働きたいと考えています。特に、私と同じように困難な状況に直面してきた若者たちのために、教育や情報へのアクセスを改善するシステムやツールの構築に貢献したいと思っています。

最後に、渡邉様をはじめ、この奨学金プログラムに関わってくださった皆様に、心より感謝申し上げます。皆様のご支援は、経済的な助けとなるだけでなく、私に希望と自信、そして前へ進み続けるための原動力を与えてくださっています。

本日は本当にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


Aさん(ミャンマー出身、看護学)

皆さん、こんにちは。
私はミャンマー出身で、現在は大学で看護学を学んでいます。

はじめに、このような貴重な奨学金を支給してくださり、心より感謝申し上げます。この奨学金のおかげで、安心して学業に専念することができています。

私の出身地では、現在も内戦の影響が続いており、非常に不安定な状況にあります。
2021年の軍事クーデターが起きた時から、インターネットが遮断され、現在も安定して利用することができません。最近ではStarlinkを利用して、ようやくインターネットにアクセスできるようになりました。

また、空爆の心配もあり、安心して生活することが難しいです。隣の村では、軍によって家が燃やされるなどの被害もありました。

次に、私が看護を勉強している理由についてお話しします。
私の村には病院がなく、病気やけがをした場合、4時間ほどかけて遠くの病院に行かなければなりません。そのため、適切な医療を受けることが難しい状況です。

また、私の親せきの中には、病気についての知識が足りなかったために、小さなけがが悪化し、深刻な状態になってしまったことがありました。そのとき、近くに病院がなく、さらに戦争の影響で状況も悪く、治療を受けることがとても大変でした。加えて、経済的な負担も大きく、家族全体がとても困りました。

この経験から、私は正しい健康や医療の知識を多くの人に伝え、病気の予防や早めの対応ができる社会をつくりたいと強く思うようになりました。

どうぞよろしくお願いいたします。


イティンザーピョーさん(ミャンマー出身、農学)

渡邉利三国際奨学金の皆様、そして世界各地からお越しになった奨学生の皆様、来賓の皆様、本日は誠におめでとうございます。

このような意義深い式典を開催して頂き、皆様とお会いする機会をいただけたことに心から感謝申し上げます。奨学金団体の関係者の皆様にも重ねて深く御礼申し上げます。

私は大学の農学部で学んでおります。祖国では五年前、平和と自由を失い、多くの人々が希望を見失いました。教育、経済、医療など多くの分野が停滞し、私たち若者も未来を見失った状態で過ごさなければなりませんでした。以前は勉強に励み、夢に向かって進んでいた道が、突然途絶えてしまったのです。

毎日が不安と恐れの中にありましたが、私は一つの信念だけは手放しませんでした。(どんな状況でも学び続けることをやめてはいけない。)この想いが私を支え続けてくれました。

経済的に恵まれた家庭ではありませんでしたが、新聞奨学生として日本で学ぶ機会を得ることができました。現在は大学で応用植物科学を専攻し、遺伝学や植物育種に関心を持って学業に励んでおります。世界的な気候変動や人口増加によって食料問題が深刻化する中、遺伝技術は持続可能な農業の鍵を掘ると考えています。

将来は大学教員として研究をつづけながら、次世代に農業の知識を伝え、ミャンマーと日本両国の農業発展に貢献したいと思っています。

これまで多くの困難がありましたが、日本で出会った友人たち、そして今日この場に立つ機会をくださった本奨学金財団の皆様のお陰で、再び夢に向かって歩むことができています。これから全力で走り続けたいと思います。

本奨学金財団が今後も世界各国の学生に、より多くの教育の機会と希望を提供し続けられることを心よりお祈り申し上げます。

最後までご清聴いただき、誠にありがとうございました。


ズェピェさん(ミャンマー出身、経営学)

渡邉様、ご来賓の皆様、そして奨学生の皆様、こんにちは。ミャンマー出身で、現在日本の大学に在籍しています。本日、この場にお招きいただき、大変光栄に存じます。皆様の温かいご支援に心より感謝申し上げます。

日本に来る前、私はミャンマーの大学で4年生でした。
卒業に向けて数年間勉強に励んできたほか、教授の研究プロジェクトにも参加していました。当時は、もうすぐ学位を取得できると信じていました。

しかし、母国で突如として政治情勢が変化したため、私の学業は中断を余儀なくされました。取り組んでいたプロジェクトも予期せず中断され、自宅で安全かつ快適に暮らせることさえ、私が当然のこととして受け止めていたのだと気づかされました。これまで費やしてきた時間や努力はあったものの、私は自身の価値観に基づき、以前の大学に戻ることを選ばず、築き上げてきた道を断念しました。

その代わりに、私は日本で学業を続けることにしました。まず、日本語学校に1年以上通いました。その後、大学での学びを最初からやり直すことにしました。ミャンマーではすでに大学課程の後半に差し掛かっていた私が、日本で新入生として一からやり直すというのは、決して簡単な決断ではありませんでした。しかし、学業を続けることが自分の将来にとって最も重要な一歩だと信じていました。この経験を通じて、新しい環境に適応する方法や、より自立する方法を学びました。また、異なる言語で学ぶことでコミュニケーション能力も向上し、全体として自信を持つことができるようになりました。

現在、大学の教養課程に在籍し、経済学を専攻しています。
特に金融分野に関心を持っています。なぜなら、金融は多くの産業を支え、社会の安定に貢献する分野だと考えているからです。また、早期卒業プログラムに参加しているため、学業成績を維持できるよう努力しています。

将来的には、英語と日本語の両方のスキルを活かせる企業で、できれば金融関連の職種に就きたいと考えています。
国と国をつなぎ、実践的な形で社会に貢献できるキャリアを築いていきたいです。この奨学金は私にとって非常に大きな意味を持っています。
それは単に学業を支えてくれるだけでなく、私が選んだ道を歩み続けるための励みにもなっています。これからも努力を重ね、いつか同じように社会に貢献できるようになりたいと願っています。

この機会をいただき、誠にありがとうございます。


Lさん(アフガニスタン出身、経済学)

この1年間の大学生活は、これまでとは大きく異なる環境の中でのものでした。

大学では、自ら主体的に学びを追求することが求められ、これまでの受け身の学習とは大きく違うと実感しました。

私は高校まで英語に力を入れてきましたが、大学では経済学部に進学し、数学的な知識を多く必要とする分野に挑戦することになりました。

そのため、最初は授業についていくのも難しく、何度もつまずくことがありましたが、新たに教材を購入し、自分で学ぶ時間を増やすなどして努力を重ね、1年間をやり遂げることができました。

決して楽な道のりではありませんでしたが、自分で選んだ進路であること、そして応援してくださる方々の存在を支えに、学び続けることができました。

また、こうして学べる環境が当たり前ではないことを日々実感しています。

2年生では、より専門的で本質的な経済学を学ぶとともに、ゼミ活動やインターンシップなどにも積極的に取り組んでいきたいと考えています。

また、大学に入学してから新たにできた目標があります。

それは、私自身が支援していただいたように、将来は経済的な理由などで学びの機会を得ることが難しい学生を支えられる存在になることです。

私自身が支えていただいた経験があるからこそ、次は支える側になりたいと強く思うようになりました。

その実現のために、経済学の学びを深めることに加え、英語力の向上にも力を入れ、将来的には海外の方々とも関わりながら支援の輪を広げていきたいと考えています。

今後も感謝の気持ちを忘れず、より一層努力してまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。


カイン ミミ トゥッさん(ミャンマー出身、看護学)

本日はこのような機会をいただき、ありがとうございます。

私は昨年4月に看護学部へ入学し、この1年間、看護とは何か、患者さんに寄り添うとはどういうことかを考えながら大学生活を送ってきました。授業や演習では、基礎看護技術や看護援助論を中心に学び、患者さんを「疾患」ではなく「生活者」として捉える視点の大切さを実感しました。

また、学業と並行してアルバイトにも取り組み、時間管理や責任感を身につけることができました。グループワークやコミュニケーションの学びを通して、相手を尊重しながら関わる力も成長したと感じています。

今後は、より専門的な知識と実践力を身につけるとともに、多様な背景をもつ患者さん一人ひとりに寄り添える看護師になることを目標としています。この1年は、自分の課題と向き合いながら、さらに成長できる1年にしたいと考えています。


ヤダナさん(ミャンマー出身、日本語・日本文化学)

皆さん、こんにちは。

大学で日本語・日本文化学を学んでいるヤダナと申します。本日は、私の大学生活の様子と今後の目標についてお話しさせていただきます。2025年度は、自分の将来の進路を考える上で大きな影響を受けた一年でした。大学生活では、私の専門である日本語・日本文化の授業に取り組むとともに、日本人学生や留学生との交流、そして学類の新入生へのサポートにも関わってきました。また、日本語教育に関するさまざまな科目を履修する中で、特に外国人児童生徒への支援に強い関心を持つようになりました。私自身、日本での生活が1年半ほどになりますが、その経験を通して、日本で生活するためには言語指導だけでなく、生活面や精神面を含めた支援が必要であると実感しました。一方で、2025年度は思うようにいかない時期もありましたが、その経験を通して生活を見直し、物事にしっかり向き合うことの大切さを学びました。今年度は、昨年度の反省を活かし、学業・健康・アルバイト・活動のバランスをしっかり取りながら、自分の将来に向けた専門性をさらに高めていきたいと考えています。


ウィンさん(ミャンマー出身、看護学部)

2025年度に奨学金をいただき、今年度も引き続き奨学金を継続していただけることとなりました。奨学金のおかげで、生活面で不安がなく、勉学に集中することができました。渡邉様ならびにパスウェイズ・ジャパンの奨学金のご担当の皆様に、心より感謝申し上げます。

2025年4月から1年間に取り組んだことについて、報告させていただきたいです。この1年間は、自分の目標や進むべき道を見つけることができた一年でした。
4月から専門科目を履修することができ、看護の理念や各分野の重要性を強く実感しました。特に、看護とは患者のケアだけではなく、本人が本来持っている力を引き出すための支援であるという先生のお話が印象に残っています。様々な授業を通して、体の仕組みや機能、そして患者への支援について学ぶことができました。中でも、「解剖学」や「生理学」(体の構造と機能)は、私が最も興味を持って取り組んだ授業です。看護学類では進級することが重要であるため、各授業の試験に合格できるよう、計画的に学習に取り組みました。

授業以外では、医療系サークルに所属し、中学生や高校生にBLS(一次救命処置)を教える活動を行っています。この活動を通して、医療に関する内容を分かりやすく伝える力や、医学生・看護学生と協力する力を身につけました。また、大学の研修プログラムの一環として、フィリピン大学を10日間訪問しました。現地では、小学生の教育格差、栄養不足、有機農業という三つのテーマについて、現地大学生と協力しながらボランティア活動やディスカッションを行いました。このように、さまざまな経験を通じて多くの学びを得ることができ、非常に充実した一年でした。

今年から専門科目が増えてきたため、今年の目標は、授業にしっかり取り組み、すべてに合格することです。そして、実習を通して実践力を身に着けるように頑張りたいです。また、周りとの関係を大切にしながら、お互い助け合いたいと考えています。将来は、患者一人ひとりに真摯に向き合い、信頼され、支えとなれる看護師になりたいです。

以上で報告を終わります。ご清聴ありがとうございました。


モー テッシンさん(ミャンマー出身、工学部(機械・電気工学))

本日はこのような貴重な機会をいただき、誠にありがとうございます。
また、昨年度に続き奨学金のご支援をいただき、心より深く感謝申し上げます。

私はこの奨学金をいただいたとき、将来への不安が大きく軽くなり、「これで学び続けられる」という安心感で胸がいっぱいになりました。そのときの気持ちは、今でも忘れることができません。

その安心感があったからこそ、この1年間は学業に集中するだけでなく、日本の小学校・中学校・高校でミャンマー文化を伝える活動や、大阪・関西万博関連のイベントに参加するなど、新しい挑戦に踏み出すことができました。

現在は3年生となり、就職活動を始めています。将来は、かつての私のように、教育の機会に不安を抱える人々を支えられる存在になりたいと強く思っています。そして、その大切さをSNSを通して発信し、支援の輪を広げていきたいです。

この奨学金からいただいた「安心」と「挑戦する勇気」を、今度は私が誰かに届けられるよう、これからも努力してまいります。
本日は本当にありがとうございます。


ネーさん(ミャンマー出身、工学部(機械・電気工学))

皆さま、お久しぶりにお目に掛かれて光栄です。

またこうして、私たちの日本での勉強を支えてくださっている皆さまに、感謝を伝えることができて、とても嬉しいです。

渡邉利三国際奨学金のおかげで、心配をせずに勉強に集中することができました。その結果、大学でも良い成績をとることができ、50%の授業料減免をいただくことができました。

また、勉強だけでなく、大阪万博や岡山でのインターンシップ、企業とのプロジェクトなど、たくさんの良い経験ができました。これらはすべて、この奨学金の支えがあったからこそです。

将来は大学教授を目指しています。今も大学でティーチングアシスタントとして働きながら、将来のために頑張っています。日本で学んだことを活かして、日本の社会や母国の役に立ちたいと思っています。

最後に、あらためて皆さまの優しいご支援に感謝いたします。本当にありがとうございました。


Tさん(ミャンマー出身、英語英文学)

こんにちは。
私の英語英文学科の最終学年に在籍しております。
この一年間は、勉強と研究にしっかり時間を使うことができ、とても充実した大学生活を送ることができました。
まず、渡邉利三国際奨学金の皆様に、心より感謝申し上げます。
皆様のご支援のおかげで、安心して勉強に集中することができました。
また、大学では学生スタッフとして活動し、日本人学生の英語学習のお手伝いをする機会をいただきました。
さらに、ミャンマーの学生が大学に出願する際のサポートも行いました。
自分にできることで誰かの役に立てたことを、とても嬉しく思っております。
今年は大学院への進学を目指して準備を進めています。
将来は教師になりたいと考えておりますので、これからも勉強を頑張っていきたいと思います。
また、学生リーダーにも選んでいただきましたので、大学の学生のために精一杯頑張りたいと思っております。
そして、日本とミャンマーをつなぐ架け橋になれるよう、これからも努力してまいります。
ご静聴ありがとうございました。


ヘイン イェ セさん(ミャンマー出身、工学部(建築学))

皆様、こんにちは。
この度は、渡邉利三国際奨学金に選んでいただき、誠にありがとうございます。
私はこの奨学金授与式に参加できる機会は最終回になりました。これまでの 4 年間
も、大変お世話になりました。
去年の 1 年間として、夏休みから多くの会社にインターンシップに行き、就職活動を
行いました。今年 2 月に自分は興味がある構造設計の仕事で、会社から内定をもら
い、就職が決定されました。
今後 4 年生に、コンクリート床版の非破壊試験を研究テーマとして、コンクリートを
壊さずに、コンクリートの強度やひび割れの深さなどを調べる研究活動を行います。
そして、大学で SA として、授業の実習を担当したり、後輩をサポートしたりしており
ます。
今後は研究を頑張り、社会を貢献できるように頑張っていきます。将来、母国が安定
したら、国に戻り日本で学んだ技術を活かし、携わりたいと思います。
以上を持ちまして終了したいと思います。
ご清聴ありがとうございました。


ハンさん(ミャンマー出身、大学院修士課程(理工学)修了)

皆様、こんにちは。渡邉利三様、本日はこのような貴重な機会をいただき、誠にありがとうございます。

まず初めに、渡邉利三国際奨学金を通じて多大なるご支援を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。大学生活を振り返りますと、困難も多くありましたが、それ以上に大変充実した日々でした。電気工学、特にプラズマ科学や光計測の分野について深く学び、研究活動を通じて専門知識と問題解決能力を大きく高めることができました。また、在学中に2本の研究論文を発表することができたことは、私にとって非常に大きな成果であり、自信につながっています。

この1年間は、修士研究の完成に加え、就職活動や自己成長にも力を入れてまいりました。これらの経験を通して、粘り強さや柔軟性、そしてコミュニケーションの重要性を学びました。

現在は研究開発部門のプロセスエンジニアとして働いており、大学で培った知識を実社会の課題解決に活かしていきたいと考えております。将来的には、研究者・技術者としてさらに成長し、社会に貢献できる人材になることを目標としております。

最後になりますが、これまでの温かいご支援に改めて深く感謝申し上げます。本日は誠にありがとうございました。


アルヘスワネさん(シリア出身、工学部卒業)

こんにちは。

この4年間サポートし続けて、心より大変感謝しております。おかげさまで、日本に来る目的を達成でき、無事に卒業できました。

大学4年生の1年間では、主に研究に取り組んでいました。私の研究は機械学習と画像処理を使って、川の水位を予測し、洪水になる前にアラートするシステ厶です。

また、日本会社で長期インターンシップをしていました。

今月は社会人になって、これからの目標は、自分が持ってる能力を活かし、平和に向けて、日本とシリアの架け橋になることです。

改めて、今までご支援してくださり、誠にありがとうございました。

よろしくお願いします。