難民・避難民の学生のキャリア実現に向けて(3)企業との面接する「就活セミナー」

パスウェイズ・ジャパンでは、日本に受け入れた難民・避難民の学生が、日本で自身の目指すキャリアを実現できるよう、就活に向けたサポートを拡充しています。その取り組みの一環として、就活のための日本語講座とセミナーを2024年10月に開催しました。その模様を3回にわたってご報告します。※第1回と第2回のリンク挿入

第3回は、学生と企業が面談した就活セミナーの模様をご紹介します。

学生が知っておくべき就活のポイントを紹介

一般社団法人 留学生支援ネットワークの久保田学様に登壇いただき、日本での就職活動の基礎情報をお話しいただきました。講演の中では、日本の企業の採用状況のデータを紹介いただきながら、企業が重視するスキルや企業に向けた自己PRのポイントなどを具体的に説明いただきました。学生たちは、熱心に耳を傾けながら、日本の就活で重要なポイントを学んでいきました。

企業ブースに訪問し、面接練習

その後、企業との面接練習となりました。今回のイベントには企業10社のほか、人材紹介企業・団体もブースを出展しました。

学生たちは、事前課題で調べた企業のブースを訪問し、自己紹介をし、企業の担当の方と質疑応答をしていきました。日本語講座で自己紹介や質問の練習をしていたので、その成果を発揮し、企業の担当者の方と活発なやり取りが行われていました。

A. 企業ブース
Airbnb Japan 株式会社
株式会社エイチエスケイニューオータニ
SAPジャパン株式会社
株式会社資生堂
株式会社テンポスホールディングス
株式会社ニュー・オータニ
株式会社ハタノシステム
株式会社ヒト・コミュニケーションズ
モノグサ株式会社
※他に、化学メーカー1社参加

B. 人材紹介企業/団体ブース
株式会社インテレッセ・インターナショナル・ジャパン
株式会社ディースパーク
NPO法人WELgee

参加した企業の方からは、「学生の日本語力が高く驚いた」「学生の熱意や意識の高さに感銘を受けた」「参加者の希望職種と自社の募集職種の親和性もあった」と評価いただきました。また、イベント当日は、難民・避難民の学生の支援に関わる行政や他の財団の方も見学に来て、学生の様子やパスウェイズ・ジャパンの活動を知っていただくことができました。

参加した学生からも、「セミナーを通じて、効果的な自己紹介や自己PRの仕方、就活のプロセスを学ぶことができました」「企業が求める人材像に合致するような自己PRを作成するための土台が築けたことに感謝しています」といった感想が寄せられました。

学生たちは、セミナー後、事後の課題を通して、今回の振り返りを行うとともに、セミナーでの学びを活かして本格的に就活に取り組んでいきます。

パスウェイズ・ジャパンでは、難民・避難民の学生が逃れた先の日本で目指すキャリアを見つけ実現できるよう、個々人に寄り添いながら引き続きサポートしていきます。また、今後も企業と学生の交流の機会を作り、日本で難民の背景を持つ若者が「人財」として企業で受け入れが進むよう取り組んでいきます。