9名の奨学生のうち、以下の学生のスピーチを紹介します。
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1. シリア出身学生・アブドゥッラハマンさん
こんばんは、はじめまして。私は、現在、足利大学の工学部で学んでいます。はじめに、渡邉利三氏及びパブリックリソース財団、パスウェイズ・ジャパンに感謝しております。この道を開いてくださり、自分の夢を実現させてくださって心より感謝しております。
私は、子供の頃、テレビで日本のハイテク機械についての番組を見て、日本に憧れはじめ、自分の夢になりました。何年後、シリアの内戦が始まり、勉強を続けることは不可能になってしまいました。日本に留学し勉強するのは自分の夢でしたが、希望を失わず、ずっと無理だと思っていたことは現実になりましたので嬉しい限りです。
今は2年生になり、AIについて学んでいます。1年次では、ITに関わる科目はもちろん、様々な科目を学習し、豊かな知識を得られました。例えば、足利大学と地方、日本と世界の歴史、文化論といった科目では、地域や科学の歴史を学びました。そして、自分の分野に関わる科目もAIや機械学習などいくつかも履修できました。
卒業まで知識を重ね、将来は、自分が学んだことを義手や義足に使い、シリアの内戦で手や足を失った人を助けたいと思います。自分の夢を完全に実現するまで、精一杯で勉強し進み続けます。渡邉利三奨学金、パブリックリソース財団、パスウェイズ・ジャパンには支援をいただき、今まで本当にありがとうございます。
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2.アフガニスタン出身学生
皆様!
こんばんは!
私はソビエトがアフガニスタンから撤退した直後に生まれ、近くで爆発と大砲の不協和音にさらされました。叔父さんは戦争で命を落としており、その悲惨な日々の記憶は今でも悩ませています。 その後、5歳か6歳の頃、タリバンの台頭を目の当たりにし、軍の車列が故郷を通過した日のことを思い出し、アフガニスタンの命を犠牲にしてゲームが行われたことも見ました。
戦争の荒廃は、私の村の教育インフラがホームレスの家族のための避難所に変わったため、学校で教育のチャンスもなくなりました。その結果、10歳まで就学することができませんでしたが、入学前は自宅学習して、8年で12年間の学校教育を修了しました。
戦争のために何年も教育を受けられなかったにもかかわらず、私は粘り強く、戦争で荒廃した国を再建したいという願望に突き動かされました。有利なキャリアの機会はたくさんありましたが、私の国には、それ以上のものが必要だと感じて、建設工学を勉強することを決心しました。
アフガニスタンの貧弱な教育状況は、しばしば標準以下の学習につながり、学生は大学入試に失敗しています。そのため、16歳のとき、他の学生のために相互学習プログラムを開始しました。これは、全員が勉強を役立ち、大学入試で80%の合格率を達成しました。そのため、市教育委員会に褒められ、大学時代も同様な活動を続けてきました。
大学では、セメントの使用を減らし、迅速な建設を可能にする新しい建設材料の開発に研究しています。
アフガニスタンが97%以上の必要なセメントを輸入しています。これが国の経済的苦境を悪化させ、建設のペースの鈍化にも寄与しています。この課題はアフガニスタンに限ったことではなく、世界の他の戦争で荒廃した国が直面しています。
さらに、先進国は資源不足や環境問題に関連する問題に直面しています。そのため、私の研究努力は、アフガニスタンだけでなく、世界全体に助けるという広い視野によって推進されています。
将来の就職の計画は、住むところによって異なります。アフガニスタンにいる場合、学会で働き、社会の最も疎外された部分を支援する以前に関係していた会社でも働きたいです。ただし、国外にいる場合は、学会や国連機関で働きたいと思っています。
ご清聴ありがとうございました。